がけっぷち30代未婚無職の教員採用試験

30代未婚無職が2017年実施の教員採用試験に挑むブログ

こち亀 浅草物語

最近、200巻で無事連載が終了した「こち亀」ですが、2000話以上の中で一番の名作と言われているのが「浅草物語」の話です。読者の人気投票をすると、2000話以上も話があるのにその中から何回やっても1位になってしまう。そのくらい高く評価されています。


とはいえ、私がこの話を原作で読んだのは小学生の頃だったと思いますが、なぜこの回がそんなに高く評価されているのか小学生時代の私にはさっぱりわかりませんでした。

子どもにとっては、両さんがゴキブリと戦ったりするギャグ的な回の方が面白くて、浅草物語の良さは逆に理解が難しかったからです。


しかし、30代という両さんに近い年齢となってから、↓の浅草物語のアニメ版を見たのですが、感動して大泣きしました。映画や本などでそこまで泣いた事はないくらいに泣きました。こち亀でそんな泣くなんて馬鹿かよって思うと思いますが、本当に大泣きました。


浅草物語は、主人公・警察官の両津勘吉が、小学校時代の親友で今は暴力団員となってしまった村瀬賢治を更生させる話です。そこには、子ども時代から続く2人の「友情」をベースとして、「人生」「贖罪」といった、さまざまな大切なテーマがちりばめられていたことに、大人になって種々の経験をした後で初めて気がつきました。
この話が名作と呼ばれるのは、こち亀の下町という題材をうまくつかいながら、人間にとって大切なこれらのテーマを見事に融合させたところにあるのだと思います。


アニメ版では、優等生であった村瀬賢治が暴力団員になった経緯も詳しく説明されます。村瀬賢治の生い立ちや、暴力団から追放され自暴自棄になっているところが、「がけっぷちとは」で書いた私の辛い過去と非常によく似ていたため、自分と重ね合わせてよけいに感動したのかもしれません。


両さんの台詞も原作から増えています。「自分の人生は自分で切り開くもんだ!ベーゴマのこと、忘れちまったのか!」から始まる小学生時代の回想シーンのところは、何回見ても泣いてしまいます…。


この話に出会ってなければ私も村瀬賢治のように道を踏み外していた、それくらい自分にとって特別な話です。浅草神社には、この話を記念して記念碑が建っているそうです。教員採用試験を受ける前、決意を固めるために、一度行ってみたいですね。

こちら葛飾区亀有公園前派出所 セレクション 1“人情編” [DVD]
こちら葛飾区亀有公園前派出所 セレクション 1“人情編” [DVD]
バンダイビジュアル
2006-12-22
DVD